天気がそれほど悪くなかったので、石川県加賀市にある片野鴨池に鳥を見にいってきました。でもそのちょっと手前で、なんだか祭りの屋台みたいなのがでていたので、ちょっと寄ってみたら、安宅住吉神社でした。Oh!
もう、石川県に8年くらい住んでるんですが、初めてやってきました(というかはじめて知りました。すみません)。参道の入り口から見上げるとなかなかカッコイイ。勧進帳にあやかってか、この神社は「難関突破」のご利益があるそうです。なので、 初詣のお参りでにぎわってましたが、受験生とかも結構くるのかな。
安宅住吉神社を出発して、鴨池周辺に来たところでまた寄り道。道沿いのひっそりした場所の田んぼに水が張ってある。このあたりは、水鳥の生活場所を充実させようと、冬に田んぼに水を張っています。いわゆる、冬季湛水あるいは冬みず田んぼです。冬季湛水は、無農薬のコメ作りなどで除草効果があったりするのですが、ここではもっぱら水鳥のため。その志がすごい。だって、冬の間も水のぐあいを見ないといけないし、田んぼが柔らかくなりすぎて困ったりするんです。それを鳥のためにって。いや冗談抜きで、ほんと大変なんだよ。たぶん。
さて、そのあと、やっと片野鴨池へ。カメラの電源が切れたので写真はありません。ここは、フィールドスコープが据えられているので、双眼鏡とかもっていかなくても、鳥がみれます。マガモとヒシクイなどなどいろいろ見れました。なかでもここはトモエガモというちょっと凝ったガラのカモが見れることが有名です。解説員の説明によると3日前までは2000羽くらいトモエガモがいたんだけど、ハヤブサがやってきてギャングのように暴れまくったのでほとんどどこかにいってしまったのだとか。ま、何羽かいましたよ。寝てましたけど。
片野鴨池はこじんまりしてるものの水鳥の越冬地としてとても重要で、日本に50か所あるラムサール登録湿地のひとつ。さきほどの冬みずたんぼといった周囲の農家の努力もこの鴨池の存在によるところが大きいです。ここに来る水鳥たちも含めて多くの鳥は「渡り」をします。渡りをする鳥にとっては、どこかひとつの場所だけが守られているだけではだめで、越冬するところ、子供を育てるところ、餌をとるところなどさまざまな環境が守られてないといけないわけ。どれかひとつ欠けただけでもう生きていけなくなってしまうかもしれない。ラムサール条約は、そういうことに配慮しましょうっている条約なのです。とはいえ、実際、保全活動をつづけていくのって並大抵じゃない。
こういった地域の努力はもちろん損得ぬきなんだろうけど、それが地域のためになっていくといいなあと思います。鳥よし、コメよし、地域よしみたいな(by 近江商人)。 みなさんもどうぞ応援してね。