糖質制限と世界の中の日本

またぞろ年金の支給開始年齢を上げようって話になっています。年金をもらう方としてはゆゆしき問題ですよね。国を信じてちゃんと年金を支払ってきたのに、いざもらう段になったら、この体たらく。どうしてくれるんだ責任者よんでこいといっても、どいつもこいつも責任をとらない気まんまんです。

それはともかく、こっちは命のある限り生き続けないといけない。年金に期待できないとしてもなんとかやっていくしかない。そのためにはできるだけ健康でいたいものです。それに世の中健康な人が多ければ、健康保険や介護保険のひっ迫とか、病院や介護施設の労働条件とか、なんだか知らないけど女子学生に不利な医学部の入試慣行とか、いろいろなこともついで解決できるはずです。

そんなわけで、最近、はやりの糖質制限です。程度にもよりますが、現代人にとってこれはかなり効果的だと思います。私仕事で米を作っているので糖質制限なんて言われると仕事を失いかねないんですが、それはそれこれはこれです。糖尿病学会も栄養士学会もついていけてませんが、巷のほうがよっぽど進んでいます。

ヒトの脳は糖が大好きなので、甘いものには弱いです。ちなみに英語では、甘いものをシン(罪)と呼びますね。なるほどなと思います。

しかし、人類が今ほど糖質にさらされるような事態は進化史上ありえなかったことで、思いの向くまま気の向くまま糖質をとってしまうと体に不調がでる。昨今のような砂糖漬けの世界は、まさに未知との遭遇なんですよね。

特に、お菓子とかジュースとか砂糖がそのまま入っているようなものが問題なのですが、コメやらイモやらも敬遠されつつある。確かにコメもイモも血糖値をあげるので、個人の健康だけを考えるならそういうことになる。仕方がない。

それはそうなんですが、みんながコメやらイモやらを止めて肉ばかり食べても大丈夫なのかという問題が一方にあります。日本は少子化で困っていますが、世界の傾向は真逆です。増え続ける人口増加をどうするか?と頭を悩ませています。地球上でこのように人口が増えた要因のひとつとしてコメや麦、イモなどの存在があります。これらの食べ物が大量に生産でき人びとの口にはいるようになったからこそこれだけ人口が増えました。狩猟採集や牧畜だけではこうはならなかったでしょう。

つまり、コメや麦、イモを止めるというのは、まさに、登った梯子を外すというようなことになるわけです。もちろん、あなたが糖質制限をはじめたら世界が大混乱ですよという話ではないんですが、「また日本は自分のことばかり考えて肉ばかり食べはじめたぞ」と世界から言われないように少し考えないといけないとも思います。なんといっても、ヘルシーな和食の国で知られているわけですから。

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