先日、友人の田んぼで稲刈りをすこし手伝いました。いまごろ稲刈りかよ!?と思われる諸兄もいらっしゃるかと思います。が、この農家は、いわゆる品種マニアで、試験品種を何種も植えてて、「超」晩生(おくて:遅くに実るということ)の品種なんかも育てていたりするわけです(注1)。それに今年は11月になってもだらだらと温かいというのもあるかな。ついでにいうと、この農家、土地なし機械なしの新規就農で、水稲を選ぶという剛のものです。なんでかっていうと、コメをつくるには、莫大な初期投資が必要となるというのが一般ジョウシキなので、おおかたの新規就農者は手をだしません。
加えて言うと、そのコメ作りも自然栽培のみという、あきれるほどのチャレンジャーです。どうかしています。長くやってる農家でも全部自然栽培です!なんてことはなくて、たいていは、慣行栽培もしつつ、自然栽培も(ちょっとだけ)する。収益の主力は慣行栽培だというスタイルがふつうです。
でも、自然栽培一本でやってるからこそ真剣さが違う。いろいろ品種を試すのも努力の一端ですね。話をしていてもわかります。打てば響く的なアレです。今回も稲を刈りながら、栽培技術やら販売やらについていろいろ意見交換ができてすごくよかった。自然栽培をしている農家と一口でいっても、指向がさまざまなので、土壌養分だとか生態系だとかの話をすると煙たがられる(ま、いいんですけど)ことが多いので、こちらも日ごろのカタルシスが満たされてよかったです。
さて、稲刈り後に今年の新米をいただきました。水稲農林1号という品種だそうです。それでパッケージが「一」(いち)なわけだ(写真)。興味のある方は、和波波Quintetへどうぞ。
注1:コメには早生(わせ)、中生(なかて)、晩生(おくて)といって、早めに実るもの、中くらいのもの、遅めに実るものがある。ただし、これは日長や気温の影響をうけるので、同じ品種でも地域によって違ってきます。
昭和46年生まれ。神奈川県産。妻ひとり猫ひとり。高校時代は丹沢に通って荷揚げのバイトしていたおかげでカモシカのようだったが、それも昔の話。その後、生態学者を志し、大学でできるだけひとの役にたたない研究をしたいと思っていたもののかなわず今に至る。現在は、お米を生産する法人で働き、自然栽培米に関わっていたりする。IT企業でも数年働いており、そのときの経験を生かして、農業にIoTをDIYで導入する手伝いをしたいと思っている今日このごろ。また、生き物にはやさしいけど、ひとには冷たいよねという評価もあったりする。